Tagebuch von Zukki

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【書評】有川浩『阪急電車』

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有川浩さんの作品は中高生の頃にほとんど読んだのですが、この作品もまたその一つです。

最近…といっても2年ぐらい前ですが、この作品の舞台である阪急今津線の沿線に住む友人ができ、頻繁にその友人の家へと遊びに行っているうちに再読してみようと思った次第です。

 

 

 

概要

舞台となる阪急今津線というのは阪急宝塚駅から西宮北口駅を経て、阪急今津駅へと至る路線である。西宮北口駅で宝塚方面行き(北線)と今津方面行き(南線)とに線路が分断されており、本作品の舞台は前者の北線である。

 

この宝塚駅~西宮北口駅の8つの駅にゆかりのある乗客たちの人間ドラマが、1往復分の16話にわたって描かれている。

 

2008年1月に単行本が刊行され、2年半後の2010年8月に文庫版として出版された。

また、2011年4月には『阪急電車 片道15分の奇跡』と称して劇場版が公開された。

 

コメント

電車に一人で乗っている人は、大抵無表情でぼんやりしている。視線は外の景色か吊り広告、あるいは車内としても何とはなしに他人と目の合うのを避けて視線をさまよわせているものだ。そうでなければ車内の暇つぶし定番の読書か音楽か携帯か。

だから、

一人で、

特に暇つぶしもせず、

表情豊かな人はとても目立つ。

p.10より抜粋

このような導入から始まる『阪急電車』という作品。

本作品が書かれてから早10年と少々が経ち、すっかり文化は変わってしまいました。人は皆スマートフォンに夢中になり、何らかの「発見」もすっかりなくなってしまったのではないか…と思う次第です。

 

この小説は『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』と同様に、(実際に行ったことのある方なら)舞台が容易にイメージできる作品です。

私自身が少しイメージできなかったのが小林駅周辺で、車窓はなんとなく脳内で再生できるのですが、線路から離れてしまうと「ちょっとわからないかな…」となってしまいました。

小林駅周辺については詳細に描かれていることから、「もしかして有川先生ご自身が小林駅近辺にお住まいなのでは…?」などと思ってしまったり。

 

そして復路での時江と亜美の会話に出てくる「花の道」という遊歩道について、「花の道というのは宝塚駅から宝塚劇場まで通っている遊歩道で、季節折々の花が植えてある。遊歩道の脇にはこじゃれた店の入ったモールがあり、…」と本文中で紹介されています。

ドッグランは(少なくともオンラインでは)存在が確認できなかったのですが、花の道に関しては同商店街の公式サイトがあったり、阪急電鉄の公式サイトでも「お出かけスポット」として掲載されていたりするので、幾分かの情報が得られます。

また今度、件の友人の家を訪れる際にはついでに立ち寄ってみたいところです。

 

 

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