Tagebuch von Zukki

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【30分で読める】重くない太宰治の短編3選

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「太宰治」といわれて思いつく作品といえば『人間失格』『走れメロス』、次いで『斜陽』あたりではないでしょうか。

なんだか固くて難しそうなイメージをお持ちかもしれませんが、文体としてはそこまで固くないので、夏目漱石なんかよりはだいぶ読みやすい方です(内容の難解さは作品によりますが)。

 

この記事では、そんな太宰治の比較的容易に読める短編作品を3つほど紹介し、その作品の中で印象に残ったフレーズを引用しています。

通勤・通学のお供にぜひご活用ください。

 

 

 

 

愛と美について

5人の兄妹とその母親が登場する物語。

退屈したときには家族みんなで物語の連作を始めるのがこの家庭の習わしであり、この作品ではその連作の様子が描かれている。

ある老人を主人公に物語は展開していき段々と設定が付け足されていくのだが、それにも各語り手の性格がにじみ出ていて、大変面白い限り。 

 

人は、生活に破れかけて来ると、どうしても何かの予言に、すがりつきたくなるものでございます。悲しいことでございます。

 

愛と美について
愛と美について
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(2012-09-27)

富嶽百景

友人である井伏鱒二を訪ねて甲州(山梨)の峠へ行き、数ヶ月の間過ごしたときのことについて書いたエッセイ。

太宰のお茶目な一面があらわれており、本人の陰鬱なイメージとはまた違った作品である。

 

戦前に執筆された作品なので旧仮名遣いもあり、頭を空っぽにして読むのは少々厳しいかもしれない。

ネタは随所に転がっているので、うまく拾いながら読み進めると太宰治も喜ぶであろう。

 

諸君が、もし恋人と逢つて、逢つたとたんに、恋人がげらげら笑ひ出したら、慶祝である。必ず、恋人の非礼をとがめてはならぬ。恋人は、君に逢つて、君の完全のたのもしさを、全身に浴びてゐるのだ。

 

 

富嶽百景
富嶽百景
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(2012-09-27)

みみずく通信

新潟高校(旧制)の講演会に招かれたときの太宰の話。講演の内容や学生との交流について描かれている。

この作品もまた太宰のお茶目な一面が出ており、行き当たりばったりで演説をするなど、私にとっては親近感を抱かせるものであった。

 

分量・内容の難易度ともにこの3作中で最もハードルが低いのではないかと思う。かなり読みやすいのでぜひ読んでほしいところ。

 

「大学へはいって、くるしい事が起ったら相談に来給え。作家は、無用の長物かも知れんが、そんな時には、ほんの少しだろうが有りがたいところもあるものだよ。勉強し給え。おわかれに当って言いたいのは、それだけだ。諸君、勉強し給え、だ。」

 

みみずく通信
みみずく通信
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(2012-09-27)

最後に

どうでしょう。この3作を通じて、太宰のイメージが堅苦しいものからユーモラスなオッサンというものに変われば幸いです。

 

また、これらはいずれも青空文庫にアップされているので無料で読める作品ばかりです。青空文庫には太宰のみならず様々な作品が転がっているので、ぜひ有効活用してみてくださいね。

 

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